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翌日、更紗の両親が家に来た。
「洋君。これ更紗の書いたものなの。読んであげて」
更紗の母から渡されたのは、レポート用紙。
いつも更紗が学校で使っていたもの。
「今…これ、お借りしてもいいですか?」
「ああ。それは洋君がずっと持っていてくれ」
「ずっと?」
更紗の父の言葉に、聞き返してしまう。
「それは更紗のラブレターだ。洋君が持っていなければ、意味が無いものなんだよ」
ラブレター…
の下書きだとでもいうのか。
更紗の両親が帰った後、満開の桜の下で更紗のラブレターを開いた。
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