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Robot7―運命―
きゃっきゃはしゃぐニコナという少女に敬太は言う。
「…炎を消せ」
ニコナは驚く。
「火をつけろっていったのは教授じゃないで…」
「消せっていってるだろ?!」
ニコナはしょんぼりして火を一瞬にして消す…というかなくした。「それに俺の名前は鹿嶋敬太だ。教授なんかじゃない。二度と間違えんな」
そういって去ろうとした時だった。
「駄目よ行っちゃ♪」
ドカァッ
背後からなにかが……。
「一発で気絶しちゃうなんて…。やっぱ人間ってヤワねぇ―。」
ニコナは、床に倒れ込んでいる敬太の髪を掴んで無理矢理顔をあげさせた。
「教授が言っていた鹿嶋か…。まさかとは思うけど確認する必要があるわね。」
敬太の顔にあいているもうひとつの手をかざす。めらめらとニコナの手から青い炎が出てきて、なにかを吸収していく。
「これで今日の出来事は覚えてないハズ。」
さぁてとっ!ニコナは走り出す。くるっと振り返って悪魔の笑みを浮かべる。
「じゃあね♪け・い・た」
―どこだここ?
周りが見えない。地面がない。
―誰もいないのか…?
直感で分かる。ここには誰にもいない……。
―怖い。
敬太がそう思ったときだった。
「どうしてだよ!な…なんでこんなことすんだよ!!!」
声が聞こえる。パッとスクリーンが現れた。そこには…俺がいた。
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