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Robot6―カウントダウン―
《アトミッカ…》
―何があと三日なんだ…?もしかして漫画の発売日?
最近幻聴が聞こえる。やけにハッキリと。しかし最初の部分がどうしても分からない。
「まぁ三日後にわかるだろう」
けど、カウントダウンははやかった。二日なんてあっという間に過ぎたんだ。
《アトニジュウハチビョウ…》
カウントダウンが秒単位になると俺はなんだか緊張が走った。
《アトジュウロクビョウ…》
何が起こるんだ?ワクワクしていたら…
「お兄ちゃん!!」
俺の部屋をノックもせずに妹の春奈が入ってきて、しがみついてきた。
「今イイトコなんだよ!離れろッ!」
無理矢理引きはがそうとしたが、春奈は離れなかった。
「春奈…なんだか怖いの」
その時だった。その言葉を言い終えた時に悲劇は起きたんだ。…町は赤い炎に包まれていて、人々はみな黒焦げている。
「春奈!防災頭巾つけて逃げるんだ!」
ボーボー燃えている中で俺らは走っていた。けれど次の瞬間、俺動いていた足を止めてしまった。
「あいつだ………。」
教授とかいって俺を連れ回した…街中で出会った女。そいつは、火から自分を守る格好などではなくて、いまどきのスパイが着るような服着て………顔をこっちに向けた。
「教授!?」
またこいつ間違えてる…。笑顔でこちらに走ってきた。
「ニコナ、ちゃんとやりましたよ!ここ一面炎に包むなんてちょろいですし☆」
こいつが…やったのか?
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