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「久しぶりです、恭介様。あ、それと渚」
場は変わり、客室。
「おう、久しぶりだな」
「久しぶり、お姉様」
各々挨拶を返す。
「それで、今日来たのは例の件なんだけど」
「例の件?」
美咲の言葉に恭介は首を傾げる。
「さっき話しかけてた件よ」
「あー、うちの真理が休みに入るか入んないか云々って奴か」
渚は適当に頷き、口を開いた。
「明日からうちの別荘に行こうと思ってるの」
「別荘?」
「うん、その別荘海が目の前にあるのよ」
「つまり、海に行って遊ぼうって事ですよ恭介様っ」
笑顔を作り恭介に説明する美咲。
「それと、三女の雫姉様と末っ子の舞も来るから」
「それはいいけどよ、もしかしてあれか?俺も行かなきゃいけねえのか?」
「当たり前じゃない、私の執事でしょ?」
「それに恭介様がいないと美咲寂しいです」
真理とプールに行ったり遊園地に行ったり二人で寝たりその他もろもろの計画が……、とは楽しみだね、と話し合う二人の笑顔を前にして、とても言えない恭介であった。
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