453人が本棚に入れています
本棚に追加
/69ページ
「お兄ちゃん、飛行機怖い」
「大丈夫だ、俺は飛べる」
「恭介、大丈夫じゃないわよアンタの頭」
「飛行機が二人とも怖いなんて可愛いっ」
「お兄ちゃん、私死ぬのかな?」
「大丈夫だ真理。俺は飛べる」
空港にて、恭介達の姿があった。
飛行機初体験でわくわくしていた霧山兄妹であったが、いざ搭乗しようとなるとこの様子である。
「いいから乗るわよ!」
結局、渚に強引に乗せられ、いつの間にか飛行機は離陸していた。
「馬鹿なっ、俺は飛んでいるのか!?」
「お兄ちゃんっ、真理も飛んでる!」
渚は溜息を吐き出し、美咲はそんな光景に思わず笑みを浮かべる。
自家用ジェット機ということもあり、機内は広く間取られている。
ソファに大型の液晶テレビ、その他様々な物が完備されているのには驚きを隠せない。
二、三分経ち、霧山兄妹が落ち着きを取り戻した頃、奥へと繋がっている扉がいきなり開いた。
最初のコメントを投稿しよう!