第一話「執事の学校」

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第一話「執事の学校」

wオマケw 『参観日』  こんにちは。霧山 真理です。今日は待ちに待った参観日です  それにしてもお兄ちゃん遅いなぁ。皆のお母さん達はもう来てるのに……あっ、もうすぐ授業始まっちゃうよー。 「あー、楽しみ!真理のお兄さん早くみたいな」  と、いきなり隣の席の友達の由紀ちゃんが笑顔で話しかけてきました。 「お兄ちゃんは真理のだよ」  むー、と由紀ちゃんを睨む。 「わかってるよ!ホントに真理はブラコンなんだから」  苦笑いする由紀ちゃん。私は早くこないかなーと考えていました。  すると授業が始まっちゃいました。 (お兄ちゃん来れないのかな?お兄ちゃんの馬鹿ぁ……)  気がつくと目に涙がいっぱい溜まっていました。  そんな時、スライド式の教室の扉が音を立てて開きました。 (お兄ちゃん!)  お兄ちゃんの格好は黒いスーツでした。髪型はいつものオールバックとは違い、髪を下ろして盛っていました。 「キャー、かっこよくないあの人!?」 「誰かのお父さんじゃないよね?若いし」  お兄ちゃんが教室に入って来た途端、皆が騒ぎ始めました。  先生が止めても皆は聞かずに騒ぎ続けます。  お兄ちゃんは私に気が付くと微笑みながら手を振ってきました。  私は涙を拭い、ニッコリと笑顔で振り返す。 「え!もしかして真理のお兄さん!?」 「えー!霧山さんの!?」 「確かに真理ちゃんのお兄さんなら納得できるねあの美形も」  今日、お兄ちゃんがもっともっと私の自慢になりました。
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