召喚

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まあ、罰は与えるがなと、ニヤリと笑いながら最後に言い、念話が終わると死神は動きの止まったキメラの側に行き、ユウは勇者と対峙する。 「愚かしいな勇者よ」 「なっ!喋った!死神の仲間か!」 勝手な思いこみで問答無用と光る剣を両手持ちで振る勇者、ユウは闇の棒を使い、片手で勇者の剣を軽々と受け止める。 「お前、弱いな」 何回か打ち合った後、ユウはあざ笑い見下すように告げる。その言葉が引き金になったのか、勇者が吠えた。 「僕は勇者だ!だから負けない!だから誰も殺させはしないんだ!」 「死神を殺して、多くの国民を殺して、キメラにされた魔物も殺そうとしたのに?」 矛盾に満ちた言葉に、ユウは意地の悪い返しをする。 「そんなことない!全部でたらめだ!」 そう吠えて今度は魔法を使う勇者、多種多様な矢や槍等武器の形をした塊が飛ぶが、お粗末なものだ。 現にユウが棒を振るだけで大半が掻き消える。だが勇者はまだ諦めておらず、めげずに魔法を放つ。 「さて、からかうのはここまでにしよう」 ユウはそう呟いて棒で地面を突く、すると勇者の足元から鎖が伸び、勇者に絡み付き、動きを封じた。
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