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戻るや否や死神が心配そうに尋ね、ユウは何でもないように返し、理由も教える。
死神はそれに納得しながらも、新たな質問を告げた。
「お前は何者なんだ?」
「俺かい?異世界の記憶があり、特殊な魔法が使えるスケルトンさ」
ユウは死神に言葉を返しながら作業をし、手のひらに指輪を作り、それを中指にはめてキメラを見上げる。
キメラは未だ動かず、その素となったのは赤獅子、ホワイトドラゴン、リヴァイアサンの三体であった。
それぞれの元の姿は、赤獅子は赤い毛並みに青い瞳のライオンで火属性の魔法を使い、性別はメス。
ホワイトドラゴンは白い鱗に黄色い瞳の翼が生えた西洋竜で、光属性の魔法を使い、性別はオス。
リヴァイアサンは七つの大罪の一つで嫉妬を司っており、姿は東洋龍に似ているが手足は無い。
そして紫の鱗に赤い瞳をした悪魔であり、多種多様な魔法を使い、性別は無くどちらにもなれる。
それが今は赤獅子の胴体にホワイトドラゴンの翼が生え、頭は獅子とドラゴンの双頭で、尾の先はリヴァイアサンの頭になっていた。
「確か死神は魂が見えるんだったな?」
「ああ、そうだが?」
ユウが確認するように死神に聞き、死神はそれを肯定する。
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