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キメラが元の姿に戻り、あまりのことに呆然とする死神、ユウは指にはめていた指輪を取り、死神に手渡す。
「この指輪には複製と召還されたキメラの分離、悪用禁止の能力がある。
後は死神たちで複製しあい、禁忌召還をしたものは今回の奴と同じ目に合わせたりして生かせば良い。
最初は生かさず殺さずの実験台になるが、これで無駄な自殺志願者は今より減るだろう」
死神はそれを受け取り、指にはめてまじまじと見て、ユウに向き直る。
「貴重であろう物を譲っていただき、ありがとう。貴方とは個人的に付き合いをしていきたい」
ユウは手を差し出した死神と手をつなぎ、握手をしたあと提案する。
「使い魔契約の上位互換か下位互換みたいな術があるけど使うかい?」
その言葉に、死神は神妙な声色でどのような効果がある術なのかを問う。
「上位か下位かと言ったのには理由がある。使い魔をどう扱うかで受け取りかたが違うからな。
術の効果は相手の位置を知ること、相手の下へ転移出来ること、そして相手との念話だ。
召還を強制出来ないから、使い魔を手下として扱うなら下位、同等として扱うなら上位になるだろう」
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