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「これはな、正直になる魔方陣だ。嘘が一切言えなくなる。嘘だと思うなら何でも聞いてみると良い、知ってることなら話そう」
少女は疑心に駆られながら少年に目を向け、視線を再びユウに向け、少しでも情報を得ようと口を開く。
「ここはどこなの?」
「王国の辺境にある廃村だな」
間髪を入れずに答えるユウ、しかし少女にはそれが事実かどうかわからない。そう考えているとユウがそれを見抜いたかのように告げる。
「信じるにはまだ足らないだろう?お前たちの知ってることでも答えられるぞ?」
「じゃあ私がどこから来たか知ってる?」
「ああ、知っているぞ帝国のギレア村だな。そしてお前さんの名前はミラだろう」
自分の住んでいる村と自分の名前を言い当てられ驚く少女、ユウはそれを尻目に少年に目を向けて口を開く。
「こっちの男児は帝都の貴族だな、名前はアルトだな」
ユウの話を聞き驚いた表情を見せるアルト、ミラはその様子を見てユウの言葉が事実だと悟り、尋ねる。
「あなたの言葉を信じるわ、だから何で私達がここにいるのか教えて」
「まだ信じないならいつまでおねしょしてたか話そうかと思ってたんだがな残念だ。
お前達がここにいる理由か、話しても良いが長くなりそうだ、日影がある場所に行こう」
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