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この雨さえ上がらなければ、
あの家さえ完全に壊れたなら、
あたしはあたしとずっと一緒でしょう。
人肌に温められた牛乳に、舌鼓を打つあたし。
あなたは少し離れた場所で、あたしの今日の寝床をこしらえる。
敷かれた真っ白なタオルは、今あたしの体を包むものに等しく、どちらからも淡い花の匂いがしている。
牛乳とタオルとあなたの手、全部白くて。
そうか、あたしの好きな色を今思い出した。
眠くなったあたしがあくびをすれば、あなたはくすりと笑って、あたしのおでこに触れる。
その指先が奏でるピアノが好きだ、と伝えたことは一度だってないけれど。
堪らなくなって指先に舌を這わせると、あなたは少し驚くけどやはり受け入れてくれる。
「もう寝ろ。」
そっと立ち上がったあなたの足に擦り寄って、「まだ寝たくない。」
わがままなあたし、ごめんね。
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