別れ

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プルルルル………… ………プルルルル 『別れよう』 私は、彼に一言言ってしまった。 ドキン……… …………ドキン ドキン………… 『わかった……』 彼が、こう言っていた。 一安心した私は、じゃあねとばかりに電話を切ろうとした。 その時……… 『やっぱり無理だわぁ』 と彼が……… 『なんでダメなの? 俺じゃもぅダメなの?』 私は、最後の優しさで言った。 『もぅ無理なんだぁ』 『………………』 沈黙は続き、私は最後に言った。 『今までありがとう。 今私が、しっかりしてられるのは、あなたが、私の見本になって私をつくってくれたからだよ………… ホント今までありがとう。 これからは離れ離れになるけど、いつまでもあなたの見方だから、サヨナラ…………』 私は、涙が止まらなかった。 とめどなく流れてくる涙はとまらなかった。 私は、 『サヨナラ……』 と言いまた電話を切ろうとした。 諦めたであろう彼が、 最後に 『今までホントにありがとう………』 と言葉をくれた。 なんで別れたいの?? と聞かれた。 その時はまだ遊びたいから。と答えた。 それ以外は何も理由がないと言った。 彼は納得したようだった。 私は、静かに電話を切った。 『ピッ……………』 『ツッウ…ツッウ……ツッウ………』 耳元では、やけに大きく聞こえた。
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