第三章

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山の如く聳え立つ、分厚い鋼鉄の扉の前にはいつもの様にエラの鎧を身に纏った兵士が待ち構えていた。 青白く発光した兜の目が数十メートル先の俺達をとらえる。 そして俺達は門の前でバイクを止めると、兵士が近寄ってきた。 「NLカードを確認いたします。」 こもりきった声で兵士は言った。 そしてカードを取り出し身分証明を終えると、目の前の巨大な扉が開き始めた。 「お待ちしておりました、アイク=バレン様、エイト=ウェルバーナ様。カイル=クレイン様より話は聞いております。どうぞそのままSTSの方へお進み下さい。」 STSは本部みたいに身分証明のみで簡単に、かつ自由に出入りできる所ではない。 エラの全ての技術がここに結集しているだけあって、警備が一段と厳しい。 エラ関係者やナイトメアですら許可がおりなければ中には入る事ができない。 とりあえず、何かと警備に関してはうるさく、入るのに面倒な所だ。  
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