第三章

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「手を検査機器の差し込み口の方にお入れ下さい。」 言われた通り手を透明な差し込み口に入れると、青白い光が手の甲をなぞるように照らしてゆく。 青白い光が当たった所は中の骨などが若干透き通って見える。 「完了しました。協力ありがとうございます。入場を許可します。」 やっとだ。 カイルがいろいろ手続きをしてくれなかったら、もっと時間がかかってただろう。 ゴゴゴ… 音と同時に分厚い扉が開き始めた。 「ようこそ、サイエンス・テクノロジー・ステーションへ。」 中は一面白い壁に囲まれていて、膨大な広さを誇っている。 たくさんの作業員や研究員達が満遍なく配置されている。 高い天井にはいろいろな飛空挺が吊り下げられていて、そこでもまた作業員達が改造や修理を施している。 ここにいる者達はみな優秀な頭脳を持つ、選ばれた人達ばかりだ。 世界星府の科学技術機関にも決して引けを取らないだろう。  
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