第四章

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ここは… 家の中? …暗い。 私はなんでこんな所にいるのだろう? その時、何処からか声が聞こえた。 …誰だろう、何処から聞こえたのかな もう一度、耳を澄ませる。 そして声が聞こえる方へと近づいていく。 グス…ヒックッ 泣いてるの? どんどん近づいていくと、目の先に扉が現れた。 ゆっくり扉を開けると、そこにはぬいぐるみを抱えた小さな少女が壁にもたれかかって座り込んでいた。 その少女はたしかに泣いていた。 部屋はあたり一面に血痕が飛び散っている。 グスンッ… どうしたの、泣かないで怖くないよ。 その時、後ろから足音が聞こえた。 その足音はどんどん近づいてきて、この部屋の前で止まった。 そしてゆっくり扉が開いた。 誰なの、暗くてよく見えない。 『怖いか? 辛いか? 憎いか? ならば恨め。 自分のその血を。 そして願え。 生まれ変われる事を。 』  
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