519人が本棚に入れています
本棚に追加
その日、雲雀さんは俺を家まで送ってくれた
いつもなら分かれ道で別々の道で帰る
夜だったからなのか、手を繋いでくれた
(雲雀さん、どうしたんだろ…)
嬉しいんだけど何か
あったのだろうか
―――――
(僕、らしくもない…)
いつもは手なんか自分から繋いだりなんてしない
綱吉が恥ずかしい、何て言うし
そんなとこ見られたら、周りの奴らが群れる
自分でも見せ付けたいのか、そうでないのかわからない
なのに今日は
(手を繋いでいないと、居なくなってしまいそうだから)
なんて思った
「綱吉は、」
山本武の告白に『YES』と答えてしまうのだろうか
それとも、『NO』と答えてくれるのだろうか
―――――
「山本に告られたんだろ?」
ブーーーーッ
飲んでいたお茶をリボーンの言葉で一気に吹き出した
「な、なんで知って!てか見てたのかよ!」
「読心術をしただけだぞ」
信じらんねー!と叫びながら吹き出したお茶を拭いた
「勿論断るんだろ?雲雀がいるもんな」
ガッシャンッ
今度は吹き出したお茶を拭く為に左手に持っていたコップを思い切り落とした
今度は顔を真っ赤にして口をぱくぱく動かした
「な、なんでおまっ、ひば!」
「…予想以上にわかりやすいな、ツナ」
最初のコメントを投稿しよう!