《お嬢さんいらっしゃ~い》

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鶴見 「いいじゃない、趣味なんだから」 今井 「趣味なら、もっといいカメラ使いましょうよ」 鶴見 「大事なのは、腕」 今井 「やっぱり撮る事自体いかがなものでしょうね」 鶴見 「うるさい! もう撮っちゃったんだから、どうしようもないだろ!」 今井 「あっ、開き直り」 鶴見 「コレクション! 今まで撮り貯めてきたの! そういう人生歩んできたの! 今更、人生変える訳にはいかんのじゃ!」 今井 「そこまで言ってませんよ」 鶴見 「大体、管理人さんだって見てたんだから、一緒だって」 今井 「私は見てませんよ」 鶴見 「見てたよ」 今井 「見てない」 鶴見 「見てた」 今井 「見てない」 鶴見 「それにしても、凄かったよな」 今井 「はい」 鶴見 「ほら、見てた。何で嘘つくんだよ」 今井 「わ、私は見たくて見たんじゃありません。偶然通り掛かっただけです」 鶴見 「あんな路地裏、偶然通り掛かるか?」 今井 「抜け道なんですよ。急いでる時は、あの道を通るんです」 鶴見 「興奮しちゃって、いやらしい」 今井 「(興奮して)人聞き悪い事言わないで下さい! 私は、こ、こ、興奮なんか、興奮なんかしていませんよ!」
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