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悟志は今までより少し荒く扉を叩いた。
何も、聞こえない。
-寝てるのか?
悟志はもう一度腕を振り上げようとした。
その時、扉が動いた。
「はいはい、いるよー。」
部屋の中には髭は所々にあるが、まだ幼い顔つきに丸い目。
「立石憲悟、か?」
「あんたの手に持ってるのはなんだ、ティッシュか?」
男は答える代わりに皮肉で返した。
「立石憲悟か?」
悟志は早く終わらせようと、同じ言葉を繰り返した。
男は少しだけ眉を下げると、頷いた。
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