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それと、と立石は悟志に指を指した。
「あんたはとんでもない間違いを犯してる。」
「間違い?」
「そう、この扉開けたままで俺逃げちゃったらどうすんの?」
立石はまるで今までの事が抜き打ちテストだったかのようにため息をついた。
「新鮮だとは思ったけどここまでとは…。」
悟志は顔をしかめると、前にいる男を部屋の中に押し込んだ。
「今度からここを開ける。」
扉の上部にある覗き窓を開けると言い放った。
悟志が持ち場に戻ろうとした時に、立石の部屋からは笑い声が聞こえてきた。
悟志は自分の椅子に座ると、見回りをする前より早く仕事を進めた。
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