第1章

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夏休みが終わったものの、 まだ暑さが残るとき。     久しぶりに早起きをして 眠たい目を擦りながらバスに乗った 日野百合沙(ひのゆりさ) バスの一番後ろの席に乗ると 窓際に座って、窓に頭をつけて寝ていた。     バスが動き、次のバス停に着くと、 音楽プレーヤーを聴きながら男が乗ってきた。 制服のみだらに着てバックをリュックサックの ように背負っていた。     男は、一番後ろの席に百合沙を見つけると 「しめた」と言わんばかりに 隣に座った。     百合沙は、寝ているので気づかない。 すると、男はイヤホンを耳から取り、 百合沙の耳元でささやくように言った。 「次は~正興学園前~正興学園前~ 正興学園高等学校に行かれるお客様は こちらが下車する場所で~す」
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