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「おーい♪夏樹ー」
俺を呼んでいるのは、親友の中松だった。
「あぁ中松、何?」
「えぇ!?中松!?
違うだろ!!下の名前で呼んでって言ってるのに!!直樹だよぉ♪」
「あーごめんな直樹♪」
「あぁそうそう今週やったテスト夏樹、全科目1位だったよぉ♪」
「そっかー中1に入ってずっと1位だからなぁー」
「おぉ!夏樹サマ、カッコイい♪」
「その点、直樹は全科目最下位……」
「今日も放課後、補習なのぉ~
見捨てないで!!夏樹サマ!!」
「んー…解ったよ問題の解き方、教えるから次こそ最下位まぬがれろよ」
「ありがとー夏樹!
今日、何かおごるよー!!」
「別に良いって!
しかもお前、昨日の宿題やってないだろ?
やって来いよ!」
「写させてください夏樹サマ…(泣)」
「解ったよ急げよー」
直樹に宿題のプリントを手渡した。
「ありがとー♪大好きだよ!!な・つ・き♪」
「うわぁ!?キモいっ!!」
直樹は、自分の席に戻ってプリントを写し始めた。
直樹の席は窓際の前から三番目。
俺はその窓際の一番後ろ。
直樹の姿が良く見える場所に居た。
「中本 夏樹君!」
後ろから誰かが俺の事を、呼んだ。
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