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「出来る!!絶対に出来る!!!俺に出来ない事なんてない!!!!」
自分を奮い立たせて、双銃を後ろへと向ける。
ようは、ロケットみたいな事をしようとしているわけだ。
………………行け!!
両手の銃を交互に連射する。
「ぐぅぅぅ!!!」
予想以上に速度が出る…だが、それでもまだ汽車の速度を勝ってはいない。
銃身がブレないように両腕にしっかりと力を入れて、諦めずに撃ち続ける。
すると、ようやく汽車に少し追いついたような気がする。
「ッし!!…まだ…まだァ!!!」
気合いを入れ直して、両手の人差し指を絶えず引き金を引き続ける。
速度が乗ってきたのか、追いついた気じゃなく確実に追いついてきている。
残り20m
残り15m
残り…
「あァ!?マジ…かよ!!」
汽車に接近してみて、新たな問題が出てきてしまった。
…俺の飛んでいる位置が高すぎる。
横にしか撃っていなかったから、少しずつ重力に引かれて高度が下がってきていたが…。
初期高度が高すぎたために、このままじゃあ汽車の上には乗れず、汽車の前方の地面に叩きつけられる。
そして、汽車にひかれてグシャグシャに…最後は枯れた大地の上に横たわる屍の一つに…。
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