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[翌朝]
いつも通り登校していると後ろから声がかかった。
「努!!昨日あのテレビみたか?」
「ったく、朝からテンション高いよ。」
「そんな事言うなよ。」
コイツの名前は佐藤 貴史。
小学生の頃からの幼なじみで、
小・中・高と同じ学校だ。
「ところで、あのテレビって何だ?」
「決まってるだろ!
ホラー特集だ!」
「だろうね……」
ついでに言うと、
貴史はホラー好きで、
いろんな怪談や心霊スポットを知ってる。
性格はお喋りだからしょっちゅう怪談話などを他人にしてる。
「お前、俺のホラー好き知ってるだろ。」
「知ってるけど、
よく周囲から避けられないよな。」
「性格だよ。せ・い・か・く!」
確かに、
お喋りでお調子者だから皆は明るくて怪談をよく知ってる奴だと思っている。
「俺も見たよ。
アンサー君のとこだけな。」
「なら話は早い。
俺達でアンサー君やろうぜ。」
「えっ……?」
俺は一瞬、耳を疑った。
「今なん……」
「早くしないと遅刻するぞ。」
俺が言い出した言葉は貴史に遮られた。
そのうえ、俺を残し走って行きやがった。
(お調子者が!!)
こんな捨てぜりふを心で吐いてすぐに奴を追いかけた。
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