学校

2/4
10人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
「お前、何が遅刻するだ!!」 ゴスッ!! 俺の鉄拳が貴史の頭に命中した。 「打つことはないだろ。 久しぶりに良い運動になったじゃん。」 ゴスッ!! 「幽霊部員と一緒にするな!! ったく汗びっしょりにさせやがって。 しかも、お前は汗かいてないし」 「お前…… 二発目は反則……」 貴史は頭を抑えている。 「フフフ、 朝から何してるの?」 「よう、麗子。」 「おはよう。和島さん。」 「おはよう。努君、貴史君。」 彼女はカシマ レイコ…… じゃなかった、 彼女は和島麗子。 性格も良く、クラスの学級委員を務めている。 クラスのアイドルとまではいかないが、彼女の隠れファンは少なくはない。 「和島さん、来るの早いね。」 「そう? 貴史君達に負けてるけど。 今日は二人ともいつもより早いね。」 「貴史のせいだよ。」 「うわっ! 努君の汗すごい……」 「貴史と一緒に登校してたら、 コイツが急に走り出しやがって」 「俺は早く学校に行きたかっただけだもん。努が勝手に追いかけて来たんでしょ?」 「また叩くぞ…」 「そう怒るなよ、タオル貸すから。」 そう言って貴史は俺にタオルを投げた。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!