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「お前達はどう思う?」
怒鳴られると思っていた俺達はおかしな気分を味わった。
「何がですか?」
「私のネタだ。」
答え方に苦しむ質問だな。
しかし、ここには貴史がいる。
奴は俺の期待通りすぐに答えた。
「先生!そのネタ古いです!!」
「そうか……
だったら何かアドバイスをくれないか?」
「例えばですね……
ガラガラガラじゃなく、
他のセリフを言ってみたらどうですか?」
「新しいセリフか……
よし!次はそれでいってみるよ。
佐藤、ありがとな!」
「どういたしまして。」
(馬鹿ばっかり……)
先生と佐藤のやり取りを見ていた俺は、何とも言えない気持ちに襲われた。
「そうだ、谷垣!」
「何ですか先生?」
「俺の新ネタ期待しとけよ!!」
「……はい。」
この先生の考えてる事がわからない……
「話しは以上だ!!
もう教室に戻っていいぞ!」
「はいっ!」
先生は意気揚々と職員室にむかって行った。
「………なんだかなぁ~」
「まぁいいじゃん。
先生、皆に人気あるし。」
「お前もだよ……」
「俺も人気があるって?」
「あほ……」
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