プロローグ~雨上がりの午後と虹~

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■ ■ ■ あれこれ順を追って説明をし数十分が経った頃、蓮水さんはようやく納得してくれた。 「ーーーーーーってな訳で今に至るのだが……その…ごめんな」 「……いえ。友弥くん…その……私も…私の方こそごめんなさい」 「えっ!?」 「私も状況がわからず友弥くんに怒ったりして………」 驚いた事に蓮水さんは僕に深々と頭を下げてきた。 悪いのは僕なのにどうして謝るのだろうか? 「は、蓮水さん。……謝らないでくれよ。」 「で、でも……」 蓮水さんは何故か申し訳なさそうに俯いている。 「でも……じゃない。……もうこの話は終わりにしよう?」 終わりにしようとか僕が言えた義理ではないが……このままにする訳にはいかないもんな……… 「……はい」 しぶしぶ納得したのか蓮水さんの表情は変わらなかった。 「そんな暗い顔をしないでくれよ蓮水さん………帰りに何か奢るからさ……」 「友弥くん………奢って貰っていいんですか?」 「ああ。もちろん」 「ふふ……じゃあ友弥くんのお言葉に甘えさせて貰いますね」 ようやくいつもの蓮水さんに戻ってくれたようである。 一先ず安心だな。 「……じゃあ改めて音楽室に行こうか」 「そうですね。急がないと部活が終わっちゃいますね」 「………だな」
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