プロローグ~雨上がりの午後と虹~

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■ ■ ■ 「--------というわけで明日は半日授業で午後からは下校だ。何か質問はありますか?」 クラスの八割は彼の話を聞かず「早く終われよ」オーラを放っている。もちろん僕もそのオーラを放つ。それを感じたのか彼は自分の手帳を閉じた。 「質問もないことですし……今日はこれで終わります。級長号令」 「起立。気を付け……礼」 「「「ありがとうございました」」」 ダッダッダ さっきまでオーラを出していた者達は礼が終わると即座に教室を後にしていった。……気がつくと教室には数えれるくらいの人数しか残っていない。 「みんな帰るの早いな~」 「何、呑気な事言ってんだ?」 帰り支度をしている僕の背後から男の声が聞こえた。僕は敢えて振り向かず片付けをしながら声の主に返答した。 「……待たせて悪いのだが今日はお前とは帰れないぞ」 「つれないな~」 「つれなくて悪かったな」 「謝んなよ……部活なんだろ?」 「ああ。」 「頑張れよ」 僕は「おう」と言い、教室を後にした。
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