プロローグ

2/2
前へ
/73ページ
次へ
こんな世界大っ嫌い! ずっとそう思ってた。 自由になりたい! ずっとそう願ってた。 雲のようにゆったり 風のように速く 空のようにどこまでも…―――。 あの日初めて見上げた空は何処までも透き通っていて 道行く人はこの世界の人々の何倍もキラキラして見えた。 だけど、その日初めて見たアナタは 土砂降りの雨の中 傘もささずに立っていて 苦しそうに空を見上げて…。 雨の中弱々しく消え入りそうなアナタを見て 胸が張り裂けそうなくらい苦しくなった。 でも、そんなアナタが とても綺麗だった…―――。  
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!

185人が本棚に入れています
本棚に追加