沖田総司

2/22
185人が本棚に入れています
本棚に追加
/73ページ
「…わぁっ!!!!」 暗闇の中、突然光が見えたかと思うと、何かに押し出されるように放り出された。 「…~ったぁ~」 私はあまりの衝撃に目に涙をためる。 しかしその衝撃の痛みよりも物凄い衝撃が私を襲った。 「…ここ………どこ…?」 腰をさすりながら辺りを見渡す。 私の周りには見渡す限りの木。 どこを見ても木、木、木。 明らかにさっきのところじゃない…よね。 あの穴を抜けたらそこには森林が広がっていました、なんて有り得ない。 私はとりあえず立ち上がり、今の状況を確認する。 真っ暗で、黒猫の声が聞こえて…なんか落ちちゃって…。 で、気付いたら…。 「……本当に来ちゃったんだ…」 どうやら私は本当に違う世界に来てしまったらしい。 違う世界って言っても、今まで私がいた世界と何も変わらない気もする。 「いつまで儂を無視するつもりじゃ」 「わぁっ!!」 声の方を見ると、私をここへ連れてきた張本人…あの黒猫がいた。  
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!