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「あ~…土方さんが空に手ぇだしてますよ、近藤さん」
口元を手で隠しながら言う総司。
「うむ…歳も最近は気苦労ばかりで少し疲れておるのだろう」
困ったように腕を組みうなだれる近藤さん。
「まったく油断も隙もないですね」
「ワシがもっとしっかりしていれば歳に苦労をかけることもなかったのだが…」
「奉公先の女性にまで手を出したぐらいですから、とんだ獣ですね」
「この前の縁談話も断っておったが、まさか女子が好みだったとは…」
「土方さんの淫乱」
するとさっきのやりとりを見ていたのであろう、近藤さんと総司が柱からそっとこちらを覗きながら白い目で土方さんを見て大声で話していた。
「ッ…好き勝手抜かすんじゃねぇっ!!」
最後の総司の冷めた言葉に土方さんは少し焦ったようで、わなわなと震える拳を抑えて総司達に言い寄った。
「わぁ!!犯される~!!」
「…いい加減にしねぇと切るぞコラっ!!」
まさに鬼の形相で総司の胸ぐらを掴みあげる土方さん。
近藤さんがまぁまぁ、と土方さんを宥めるも総司はか弱い女の子の真似をして土方さん煽っている。
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