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それは唐突に、なんの前触れもなく、そして想像してたよりもあまりに存外であっさりと訪れた。
「ずっと好きでした。私と付き合って下さい」
俺は無言で首を傾けた。
放課後である。いきなり女の子に体育館裏へ連れて来られたと思うと、待っていたのはまたもや女の子。
さて何が起こるのかと、人事のように観察していたら、いきなり言葉が紡ぎ出されたのだった。
黙考する。俺を連れて来た女の子はさっさと何処かに行ってしまったので、この空間は今二人きりである。下手をすれば愛の告白にも捉えれるかも知れないが、俺はそこまで勘違い野郎じゃない。
つまりきっと「と、姫花さんに言っておいてくれませんか?」という言葉をつけ忘れたのだと考えるが、目の前で頬を紅潮させてるのは女の子で、それもかなりの美少女であった。
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