秘密

20/21
63人が本棚に入れています
本棚に追加
/232ページ
でも、涙が溢れて来た。 『…ゴメンね、俺、結鶴ちゃんの事、大切に想ってる。それは本当なんだ。だけどこんなんじゃ、結鶴ちゃんは俺なんか大嫌いになるよな。もう会いたくもなくなるよな…。』 と~すけはそっと私を抱きしめた。 『…好き。あなたが好きです…。』 私は小さくつぶやいた。 と~すけは頬にキスをした。 『…別れるまでに時間がかかるから、それまで待っててくれる?』 『……。』 それまでは彼女ともキスするのだろうか? そう考えただけで……! 『…待てない!! …彼女と別れなくてもいい… それでも私は好きだから、だからと~すけを待てないよ。』 『結鶴ちゃん…。こんな俺を好きでいいの?後悔しない?』 『しないよ。』 私は焦っていた。 またこのまま帰ってしまったら、彼女の元へも帰ってしまう気がしたからだ。
/232ページ

最初のコメントを投稿しよう!