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「………誕生日パーティーですか?」
「そう、樹の22歳のね。参加しない?」
「いい年して誕生日パーティーとか柄じゃないんだけど季結が聞かなくて……」
入学から早3か月。私は季結、樹の3人で刹那がアルバイトとして働いているファミリーレストランにいた。刹那の上がりを待ちつつ、遅めの昼食を取るため。
久しぶりに学校に出てきていた季結と樹に偶然会い昼食に誘われ、どうせなら刹那の働く姿をからかってやろうと、このファミリーレストランにやってきた。
「1人じゃ来にくいだろうから、あのチビも呼んでやろうじゃないか」
「誰がチビだって!?…何度言えば名前で呼んでくれるんっすか?………ちょっと!聞いてます?季結先輩!」
「事実なんだからいいじゃん」
「明らかに季結先輩よりはでかいっすよ!」
「当たり前じゃん。男と女なんだし……
ほらそこ座ると樹の横で不憫だから、いずみと代わってこっち座れ」
「なんで命令口調なんすか!?それに樹先輩と比べないでくださいよ!樹先輩がでかすぎるっすよ!」
「あーもーキャンキャン五月蝿い。子犬みたい」
仕事が終わり刹那が席に近づくと言い合いが始まった。これは今に始まったことではない。もう3か月も経つと周りも必然と慣れてしまっていた。
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