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「クッキーとか何かねぇの??」
「クッキーは前に作った。出来れば未製作のモノが好ましい。」
「ふぅん。」
何か部活動に積極的なんだな。まぁ後輩の反応とか気にするヤツだからな…。
でも演劇部の後輩が家庭科部の友達から聞いた話だと、美月の部長っぷりは素晴らしいらしい。後輩から『美月さんっ!!』って呼ばれてるのは何回か見た事がある。
「……涼介。」
「ふぇ??」
「何だその反応。」
ちょっと考えてたせいで急な呼び掛けにすっとんきょうな声がでた。
この馬鹿野郎。いきなり話しかけんな。俺は美月の事を考えてたのが顔に出ていなかったか心配で、自分の頬をペチペチやった。
「で、何だ??」
「……お前は何が食べたいんだ??」
「…………は??」
質問を質問で返されて、また俺はマヌケな声を出した。
全く人の虚をつくのが上手いよ………全くな。
「だから、お前は何が食べたいのか聞いてるんだ。」
美月はもう一度繰り返した。
「何で俺??」
「………作ったらやろうと思って。」
「え、何。俺に作ってくれるの??」
美月は少し顔を背けた。これは……肯定って意味でいいんだ よな??
オイオイ。可愛いじゃないの。おじちゃん嬉しくて、なんかねもう嬉しいよ。
「なんだぁ。俺に作ってくれるんだったのかぁ。」
「~っ///別に余ったらやろうと思っただけだっ!!」
「で、ちゃんと余らしてくれるんだろ??」
俺は意地悪く笑ってやった。
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