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テレビにはビデオカメラが繋がれており、おじさんは震えながら操作し、テレビにあの日の拓哉が映った。
苦しみに耐える拓哉だった。
拓哉の遺言そのものだった。
辛いのに、何かを残そうと必死に拓哉は言葉を紡いだ。
親…父…目の上の傷……ごめんな…
おか…ぁ…美味い……メシ………あり、と
「もう喋るな兄貴」
て、つろ…うを…呼ん…で、れ
お願…い
拓哉は何度も意識を取り戻しては眠りを繰り返していた。
たの、伝え…て、お願…
あ、と…みんな………に、あり、とう……って
な、おみに……さ、よな、ら………って
この後はオレが貰った遺言だった。
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