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遺言の内容は簡単だった。
アドレスと番号を変え元彼女にだけそれを教える事。
死を悟られてはダメ。
費用は拓哉の保険金から出す。
電話は適当にごまかして出るな。
以上だった。
拓哉の遺言
無駄なプライドの産物
断れば末代まで祟られる。
何より心友の頼みだから…聞かない訳にはいかない。
彼の遺言はたくさんあった。
葬式は親族だけ
遺骨砕いては家に蒔け
などなど
かなり異例だった。
拓哉の親も息子の最後のわがままですので
とそれを実行した。
預けられた拓哉の携帯
一件だけのアドレス帳
別れた彼女
無駄なプライドの塊のような遺言
やるしかなかった。
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