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僕の目は、それぞれ違う世界を見る。
左目は、古い神のいる原色のかくり世を。
右目は、神のいない陰鬱なうつし世を。
神の声をほしがる大衆が、僕を祠あげて神に仕立てあげようとする。
僕は神ではないのに。
神の言葉を伝えない僕は、裏切り者の烙印をおされて闇に沈む。
左目の世界はきらきらと輝いて、僕はつらくて仕方がない。
いっそ、えぐってしまおうか?
だけど、左目が僕を選んだ理由が知りたい。
だから今日も違う世界を見てる。
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