前編

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「佐々木和政一家惨殺の一件、これより、評定を申し渡す」 座した女は、ただ、虚ろな眼差しで前を見る。 「党首・和政が妻、蝶。市中引き回しの上、磔獄門と処す」 女は静かに両手をつき、そして深く頭を下げた。 「慎んで、お受け致します」 《のっぺらぼう》  
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