プロローグ

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《ラトリクス》 薄暗い、小さな部屋に人影がふたつ。 「ライ…が消えた?」 ひとつは細い声のくるりとしたカールの長髪の少女。 「…ええ。多分、界の狭間に流れてしまったようです。」 もうひとつの影は肩までの長い銀髪の青年。   「…世界の混沌が動く…。 アシュレイ。彼を…頼みます。きっと、インセストに会えるでしょう」 少女は一瞬、眉をひそめて銀髪の青年―アシュレイに告ぐ。   「…了解しました」   アシュレイはそう言うと、部屋から出ていった。  向かう先は…界の狭間…。
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