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「ちくしょう!!」
まただ、
またやってしまった。
綺麗事を偽善者ぶった笑顔でさもそうであるかのように他人に投げかけてしまった。
こんな自分など捨ててしまいたいのに、言う事を聞かない。
いつも使っていた言葉が簡単に消えるわけがない。
人は慣れてしまうと言葉も意味を成さなくなる。
聞き慣れてしまっている言葉は記憶に残らず受け流され、意味を成さずに消えていく。
気持ちのこもっていない、意味のない言葉が、ただただ口からは零れ落ちる。
相手にどんな影響を与えるか考えずに。
自分に影響を与える事もなく。
俺は虚しく意味の無い言葉を喋りつづける。
無意識に俺の口から紡ぎ出される意味の無い言葉。
俺が言葉を投げかけること自体無駄なのだ。
それなのに、
俺はやめることができないでいる。
もうこんな状態になって随分経つ。
こんな自分にいい加減嫌気がさす。
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