7人が本棚に入れています
本棚に追加
リリアはフライム家当主の娘である。また魔術の天才でもある彼女はフライム家が期待するところも大きい。
リザが言う。
「護衛なら私で十分なのでは?」
その問いに当主は
「ああ、リザには別に任務がある。そちらに当たってくれ。それにリリアが行きたがっていたそうなのでな」
「はぁ」
よく分からないといった感じでため息をつく。
「まあ大丈夫だろう。リリアはマジック・マスターだからな」
「そうですね、彼女なら心配いりませんね」
「そうだな。カイル、すぐに準備にかかれ」
護衛がついたとはいえ乗り気でないのは代わりないようで。
「わかったよ、行ってくる。」
カイルは旅の支度をすませ門前に出た。
そこで待っていたのは
「あ、カイルじゃない!元気にしてた?」
そこにはリリアの姿があった。
「ああ、久しぶりだな」
彼らは家同士が親密であるため、昔よく遊んだりした。
貴族という立場上、最近は前よりも距離を置いていたが。
最初のコメントを投稿しよう!