五月二日。

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果物ナイフを磨ぎ終え、タオルで手を拭きながら、私は自分の部屋に戻った。 そして、先程磨いだナイフを明日学校に持っていく鞄の中に入れて……。 よし、準備はできた。 「待っててね信君。もうすぐ……もうすぐだから!」 私はベッドに入る前に、少し椅子に座って信君のことを考えてみた。 最初に彼と出会ったのはいつだったっけ……? あの日は確か、私が貧血で倒れた時だったかな。 校庭の隅で貧血を起こしてしまった私を、背負って保健室まで運んでくれたんだっけ。 気付いたらいつの間にか保健室のベッドの中にいて、横のパイプ椅子に信君が座っていたんだよね。 私が目を覚ました後、すぐに保健室から出て行っちゃった信君……。 あれからずっと捜したんだよ?
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