五月二日。

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新学期が始まったその日から、毎日毎日私は信君に振り向いてもらえるように頑張った。 でも、信君は倉本さんや他の女の子と話してる。 私には全然振り向いてくれなかった。 そのうち私は、『信君が他の女子に取ラレチャウカモシレナイ』と思うようになってきた。 いや、『カモシレナイ』じゃなくて、『ゼッタイ』だわ。 このままじゃ、絶対に信君は私以外の女の子と……! 嫌! それだけは絶対に嫌よ! そう思うようになった私の心の中には、ある感情が芽生えてしまった。 『向かぬなら、殺してしまえ。あの男』 ……これしかないわね。 そうだよ。 信君を殺してしまえばいいのよ。 どうせ振り向いてくれないなら、私のことを見てくれない信君なんて死んじゃえばいい。 でも大丈夫だよ……。 死んじゃった後は、ずぅっと私がそばにいてあげるからね……。 信君……大好きだよ……。
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