五月三日。

4/6
前へ
/274ページ
次へ
床にひざまづき、ガタガタぶるぶると震えるその姿は、本当にあわれだった。 「僕は生徒会長だからねぇ……。 色んな情報が耳に入ってくるの。 三村君、わかるかな?」 「うわああああああああぁぁぁぁぁっ!! かいちょーっ! 僕が間違ってましたあああああああああっ! お手伝いでもなんでもやりますから! どうかその話しは言わないでっ」 半べそをかきながら、三村は舞奈の足元にひざまづいた。 「わかればいいのだよ。わかれば!」 まったく、情報源がどこなのかは知らないが、恐ろしい女生徒会長だ。 さて、次は俺の番だが、一体どんな秘密を握られているんだろうか。 「信君!」 ほら来た。何を言ってくるのやら。 俺が身構えていると、舞奈はいきなり俺の元に詰め寄り、顔を近づけて来た。
/274ページ

最初のコメントを投稿しよう!

63852人が本棚に入れています
本棚に追加