5人が本棚に入れています
本棚に追加
「百の命をあなたが奪えば、彼はまた、あなたの元に還ってきますよ」
無数の黒い十字。
連れ人の腕に刻まれた、奇妙な刺青の意図を汲むこともなく、僕は、甘い言葉を受け入れてしまった。
彼を擦り切れさせた言葉で、僕は彼を救う為に…
人が死ぬのは怖くない。
人を斬るのは怖くない。
そんな嘘を繰り返すうち、いつか僕は、僕でなくなってしまうかもしれない。
けれど引き返すことが出来ないのなら、僕は耐えることにした。
最後までちゃんと、僕の我儘を叶える為に…
最初のコメントを投稿しよう!