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隣のベッドでは魔法使いがすでに眠っており、寝息が聞こえてくる。
(あの気配、もしかしたらカイト?でも彼は新人兵士のはず、あんな熟練みたいな尾行出来るはずがない。
でも剣の腕は確かだった、それに何のために尾行を?理由が見当たらない)
そう考えながら、僧侶は眠りに落ちていった。
翌日、勇者より早く起きたカイトは、身支度を済ませてしばらくすると、部屋がノックされる。
出ると魔法使いと僧侶で、いつものように勇者を叩き起こし、二人と合流し宿を出て行く。
言い忘れていたが、この宿は素泊まりで食事が出ない、四人は手頃な飲食店に行き、料理を注文した。
そして、これからどうするかの話になり、三人で話し合い、今日は路銀を稼ぎ、明日の朝に出発となった。
僧侶は話し合いにしなかったが、カイトを穴が空くほど見ていて、カイト気付いてないふりをする。
食事も終わり、路銀をどう稼ごうかと話しながら店を出ようとすると、声をかけられた。
「あんた達、勇者一行だろ?この依頼受けてみないか?」
声の主は壮年男性で、彼は壁の張り紙を指差す、その張り紙には通り魔の討伐するよう書かれていた。
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