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「時には逃げられない戦いや、逃げ切れない戦いがあるって、さっきの戦いで実感した。
相手がカイトの知り合いじゃなきゃ、この場にカイトがいなきゃ私達皆死んでた。
短い間だけど、旅をしてみてわかった。アレンは弱い、しかもそのことに気付いてない、強くなる気も無い。
たがら私は、自分の身くらい守れるくらい、強くなりたいって心に決めた」
「そうか、もう勇者については何も言わないよ、しばらく眠るか?膝くらい貸すぞ?」
カイトはリーナの頭を優しく叩きながら、落ち着かせて言い、リーナはその言葉に頷いた。
体に布を巻いたまま、カイトの太ももを枕にするリーナ、カイトはリーナの頭を撫でながら思う。
(夜が明ければ大変だな、勇者と魔法使いには何か言われるだろうし、三人には服を買わせなきゃ。
討伐は撃退と言う形にするが、懸賞金はもらえるかな?貴族が死んだろうからパニックにもなってそうだ)
太ももを枕にしたリーナは寝入り、その寝顔を眺めながらリーナの髪を撫で、カイトは夜明けを待つ。
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