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現在四人は森の中を進んでいる、森に分け入っている訳では無く、踏み固められた道を行く。
今朝魔法使いが起きた時に、自分にかけられている布に気づいてはぐり、破れた服に気がついた。
すぐさま布を体に巻き、起きているカイトは詰め寄る。
「何で私の服が破けてるのよ!あんた、変なことをしたんじゃないでしょうね!?」
「静かにしろ、まだリーナが眠っている、破れた理由は昨日の戦いを思い出せ」
口元に人差し指を立て、小声で告げるカイト、魔法使いは戦い思い出して、ぶり返す恐怖に震えていた。
「おはよう」
「おはよう、起きたなら魔法使いと二人で何着か服を買って来い、金は持ってるか?」
しばらくすると、リーナが目を覚まし、挨拶をした後、魔法使いと共に服を買うように言う。
「お金、持ってない。勇者との食事で三人共使い果たした」
「そうか、なら金はいくらか渡すから行って来い」
リーナは申し訳なさそうに言い、カイトはため息を吐いて、自分が出すと告げて、魔倉庫から巾着袋を出した。
それをリーナに手渡し、スリに気を付けるよう言っていると、今まで恐怖に震えていた魔法使いが口を挟む。
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