初めての森

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「あんた達いつの間に仲良くなったの!?通り魔はどうなったのよ!?私の傷はどうして治ってるの!?」 「仲良くなったのは通り魔と戦った後だ、どうやら変わるきっかけが出来たらしい。 通り魔は撃退と言う形になったが、報酬が貰えるかはわからない。傷は回復薬があるからな」 魔法使いの質問にカイトは答え、二人に服を買いに行かせて、まだ起きない勇者を見下ろす。 しばらくすると、新しい服で身を包んだ二人が戻ってきて、カイトは勇者を叩き起こす。 「あれ、僕は」 キョロキョロと辺りを見渡す勇者に、カイトは通り魔に負けたことと、撃退と言う形になったことを告げる。 ここで後悔し、自分の力不足を嘆けば良いのだが、勇者が期待通りに行くはずが無く。 魔法使いと同じように後から来た恐怖に震え、カイトは服を買いに行くぞ、と告げて勇者に肩を貸す。 カイトはリーナに貸していた巾着袋を返してもらい、勇者と共に行動し服屋へ向かう。 勇者に金を渡したところで、湯水のように使われることが予想でき、それを防ぐため。 手頃な値段で良いものを、無駄に高い物を買いそうで、機能性も悪かったり、無駄な機能もありそうだ。
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