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その間に勇者を起こしに行き、勇者にも顔を洗うよう言い、それから調理を開始した。
食事が終わり、焚き火を消してから四人は森を歩き始めるが、リーナがうつらうつらし始めた。
夜間の訓練が響いているのだろう、そう感じたカイトは、リーナの前にしゃがんで言う。
「乗れ」
「ん」
カイトの言葉に頷き、リーナはその背に体重をかけ、カイトはリーナ背負い再び歩き始めた。
それを見て、勇者は羨ましく思い、魔法使いはなぜカイトが背負うのか、仲が良くなりすぎだと思っていた。
しばらく踏み固められた道を進んでいると、目の前で大岩が行く手を塞いでいるのが目に入った。
勇者はそれを見上げ、魔法使いはそれを見て、声高々に言う。
「アレンは離れてて!私の魔法で木っ端微塵にするわ!」
勇者は魔法使いの後ろに下がり、カイトは嫌な予感がしていたが、火の魔法が放たれる。
それは大岩に命中し、岩は爆発し道が開けるはずだった。
しかし魔法は岩に命中したものの、消えてしまい魔法使いと勇者は不思議に思う。
魔法使いは勇者にアピールするために再び魔法を放とうとすると、岩の向こうから何かが顔を現した。
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